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コモンモード・チョークは、１つのコアに同じ方向に複数の巻線を巻いたもので、
コモンモード電流に対しては
高いインピーダンスを、
ノーマルモード電流に対しては低いインピーダンスを示す。
これは、次のような特性を持ち、 EMCの改善のために広く用いられている：
この特徴は、特に、 ノーマルモード・チョークで大きなインダクタンスを達成しようとすると 極度に大きいコアが必要となる、 電源ライン・フィルタにおいて有用となる。
これは特に、高速なインターフェース回路で、 除去したいノイズの帯域と信号の帯域とが重なる場合に有用となる。
平衡伝送の受信回路の コモンモード妨害への耐性 (CMRR; 同相信号除去比) は高周波では悪化するが、 コモンモード・チョークはその特性の改善のために用いることもできる。
10Base-T など、ツイスト・ペア・ケーブル を用いた Ethernet は、 パルス・トランスとコモンモード・チョークを用いて、 シールドなしのケーブル (UTP) でも妥当な EMC を達成している。 コモンモード・チョークは他の平衡伝送インターフェースにおいても有用であるが、 USB の場合、信号線ペアを同相で振るという動作があり、 コモンモード・チョークによって悪影響を受ける可能性があるため、 注意が必要である。
by Tom Sato, 2008-04-19