[ Home > 電気製品の EMC／安全適合性 > EMC+Compliance Journal より ]
翻訳: T.Sato
それらのヘア・ドライヤは、 その製品に対応する規格である EN 55014 に含まれている妨害電力試験で、 それぞれ 8dB、及び 4dB の超過で不合格となった。 後者の製品は、EN 50081-1 にも 19dB の超過で不合格となり、 地上波テレビ受像で目に見える干渉を引き起こした。
EN 50081-1 の使用は、相当の驚きを引き起こした。 HOT UK Ltd は EN 55014 を適用していたが、 その規格は関係する周波数スペクトラム全体を扱っていない。 これは基本的なことのように聞こえるかも知れないが、 極めて多くの製造業者が、 エミッションをモニタして指令への適合性を宣言するために、 彼らの製品に１つの整合規格のみを適用してきた。 もしその規格が電磁現象の一部をカバーしているだけであり、 あるいはその範囲が制限されているならば、全面的な適合性は保証できない。
このため、それらの製品は必須保護要求に不合格であり、 誤って CE マークが付けられていた。 HOT UK Ltd はそれらの製品の EU への輸入者であり、EMC 規制に関しては、 それらの製品を EU 内の市場に置いた者として見られた。 法廷は、違反毎に 1,000ポンド・スターリングの罰金を課すことを決定し、 罰金の合計は 6,000ポンド・スターリングとなった。 あり得る最大の罰金は、違反毎に 5,000ポンド・スターリングである。
ところで、早期の有罪の弁明が提出されたならば 裁判官らがその最大の判決をすぐに 1/3 だけ引き下げることを知っているだろうか ―― これは、法廷の時間を無駄にしないための一種の「補償」と思われる。
Cardiff の Trading Standards のヘッドである Dave Holland は、 次のように言った： 「6,000ポンド・スターリングの罰金に対する業界の反応は予期できるだろう ―― 『もう１つの生産コスト』、『ちょっとした支払い』。 しかし、これは争われることになる一連の生産者の最初のものである。 在庫は押収され、不適合の真のコストは５桁の金額とおそらくは逆宣伝効果である。 当該の製品は、もはや生産されていない。」
DTI が後援するこの試みは民生用電気市場に大きな影響を与えており、 この作業の詳細は 11月に入手可能となる筈である。
この DTI イニシアティブは、低電圧指令と EMC 指令にわたる 適合性の水準を確かめるように方向付けられている。 彼らは、ヘア・ドライヤ、扇風機、台所用機器、 そして電力工具をカバーする一連の品物の購入と試験に出資した。 これはその種の試みの最初のものであり、 我々は来年も同様の試みを行なうように DTI に迫っている。 産業界からのいかなる支援も歓迎されるであろう。 Trading Standards オーソリティの相当の割合が、 EMC をあまり、あるいは全くやっていないことを憶えておくこと。 いずれかの不適合製品は自らの出費によって Glamorgan Group で調査されたが、 それは我々にそれらの限定された資源に焦点を合わせられるようにした。
Note 1: HOT UK Ltd は、Helen of Troy が所有しており、 Texas の El Paso に本拠を置く。 2001会計年度における彼らの総売上は 3億 6100万ドルであった。
Note 2: 6,000ポンド・スターリングは、およそ 9,000 US ドルである。
これは、EMC+Compliance Journal に掲載された記事を、 その許諾を得て T. Sato が翻訳したものです。 この翻訳については、原著者らはいかなる責任も持ちません。 これについての意見、質問などは VEF00200@nifty.com (T.Sato) 宛にお送り下さい。
Last update: 2003-01-28