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1960年台初期、NATO はエーゲ海にミサイル試射場を設けることを決定した。 南カリフォルニアの EMC 試験とフィルタ製造の企業である Genistron が、 その地域の RF 調査を請け負った。 NATO の人々は、RF 干渉に伴って 超音速ミサイルが誤った方角に向くことを正当に心配していた。
(Extracted from "Chapter Chatter" by Todd Robinson, a column in the IEEE EMC Society's quarterly newsletter, http://www.ewh.ieee.org/soc/emcs/acstrial/newsletters.htm, Issue 219, Fall 2008, page 12.)
ペースメーカや除細動器を取り付けられた心臓病患者が、 MP3 プレーやのヘッドホンを胸のポケットに入れたり 心臓の上に来るようにぶらさげたりしないように警告されている。 American Heart Association の Scientific Sessions 2008 で発表された調査によると、 多くのヘッドホンは 心臓インプラントの動作に悪影響を与え得るネオジウム磁性体を含む。 医師は、遅い心拍を治療するペースメーカの試験のために、臨床現場で磁石を用いる。 磁石に曝された時、これらのデバイスは自動的にペースし、 拍動させるための低いエネルギーの信号を心臓に送る。 遅い、あるいは危険なほど早い心拍を治療する除細動器は、 低い、あるいは高いエネルギーの信号を心臓に送るが、 磁石の近くにあるときは異常な心拍の検出を止めるかも知れない。 臨床現場外でこのような形で磁石に反応する埋め込まれた心臓デバイスは、 それらの救命技術に依存する患者にとって潜在的に危険となり得る。 ペースメーカや除細動器の位置での10ガウスの磁界強度は、 デバイスに影響する可能性を持つ。 研究者らは、ヘッドホンの一部が200ガウスやそれ以上の 磁界強度を持つことを見出した。 「このような高いレベルにおいてさえも、 ヘッドホンが皮膚表面から少なくとも 3cm にある時には いかなる相互作用も観察されなかった。」
(Extracted from "Headphones interfere with heart implants",
by Kris Sangani,
Engineering & Technology, www.theiet.org/engtechmag,
22 Nov - 5 Dec 2008, page 6.
この調査と、現在の MP3 プレーヤの流行は、次のものを含む、
様々なメディアで公表される多数のニュースの種をもたらした：
http://www.interferencetechnology.com/lead-news/article/headphones-may-interfere-with-implantable-defibrillators-pacemakers.html?tx_ttnews%5BbackPid%5D=1&cHash=59fcd739b9,
www.telegraph.co.uk/health/article3411300.ec.
これを多くの人々が知らせてくれた ―― 全ての人に感謝を！
これは、EMC が無線周波だけの問題ではなく、
DC まで下る必要があることを思い出させるのに有用なものである。)
地上送信機からのデジタルテレビ放送を見ている時、 そのあいだは音声と映像が切れ切れになる周期的妨害を我慢しなければならない。 最近、その妨害は、 オートバイ、特にスクーターが家の近くを通る度に発生することに気付いた。 これは自動車では発生しない。 スクーターがどのようにして私のテレビを妨害するのか？
(この質問は、2008年10月25日の New Scientist のコラム「The last word」、 www.newscientist.com/lastword に、読者から投稿された。 以下では、3つの回答をまるごとコピーする代わりに、 それらの短い要約を示す。)
(3番目の回答者は、デジタル衛星テレビを見ている時、 これらのテレビ信号が GHz の範囲にあるにもかかわらず、 依然として特定のオートバイからの干渉を受けていると述べた。 この項目も、2008年にイギリスのホテルに滞在し、 およそ30m離れた土地境で農夫がガソリン駆動のヘッジトリマを使っている時に デジタルテレビを見ていた時のことを編集者に思い出させた。 刈るためにトリマの回転が上げられた時、 農夫が回転をアイドルに戻すまでテレビの画像がフリーズした。)
ニューヨークの最近の大停電は高調波によって引き起こされ、 (繋ぐべき長い距離のために) 米国で一般に用いられているスター接続配電網においてさえも 網の品質を保証するように設計された、 一連の規格とガイドラインをもたらした。
(Extracted from: "Beat the harmonics and clean up your power",
Panel and System Building, www.psbonthenet.net/enquiries,
October 2008, pages 14-17.
そして、かつて Bill Clinton 大統領が
EN 61000-3-2 を EMC 指令のもとで Official Journal にリストしないように
EU に求めたことを考えよう！)
303人の乗客を乗せた、 Singapore から Perth Qantas への Airbus A330-300 が、 火曜日に West Australia Coast に近付いた時、 制御されない上昇と急降下を生じた。 天井、壁、そして客室備品に投げ出されたため、74人が負傷し、 うち51人は Perth 病院で骨折、裂傷、そして脊柱損傷の疑いの治療を受けた。 乗組員はメーデーを出して Learmouth 空港に着陸し、飛行機はそこに残された。 電子機器が発生する電磁界を試験した EMC Technologies の技術部長 Chris Zombolas は、 機内でラップトップやその他のデバイスを使用する乗客のリスクは 深刻な問題であると言った。 「電子工学コミュニティにおいては、航空航法システムを含めて、 電子システムの動作が電磁干渉によって悪影響を受けるかも知れないことは、 良く知られている」と彼は言った。 「ラップトップや携帯電話が Qantas QF72 を揺らすことができたか？ その答えはイエスである」と彼は言った。
(Extracted from: "Laptop plane plunge query in Qantas case",
Herald Sun,
www.news.com.au/heraldsun/story/0,21985,24473201-661,00.html,
10 th October 2008.
これはメディアで多く公表され、多くの人がバナナの皮のコラムに送った、
もう１つの話題である。
2005年8月1日の Boeing 777-200 の同様の誤動作の一部に関係していた、
Western Australia の Exmouth の 1MW VLF (19.8kHz) 対潜通信送信機への
その航空機の接近とともに、
ラップトップや携帯電話のような、可能性のある原因が調査された
(勿論、その事象の後では、
失うもののある人はそのようなデバイスを使っていたと認めないだろうが)。
執筆の時点での最新のニュースは、そのインシデントは
航空機の飛行制御システムに「不安定で誤った情報」を送った
故障したコンピュータコンポーネントによって引き起こされたと
航空輸送調査官が言っているというものである。
だが、今のところ、彼らが実際に故障したコンポーネントを見付けたのか、
それとも不安定で誤ったデータ ――勿論 EMI によるものであり得る――
が受信されたので故障している筈であると仮定しただけなのかはわからない。
(see the article: "Absence of proof is not proof of absence"
in the EMC Journal, www.theemcjournal.com, September 2008, Page 16.))
RF 信号は、設置が不適切な、あるいはシールドが不充分な、 電子式燃料注入システム、 電子式アンチスキッド (アンチロック) ブレーキ・システム、 電子式速度制御システム、そしてエアバッグ・システムのような、 自動車内の電子システムに影響し得る。 より詳しくは、あなたの自動車、もしくは追加された任意の機器の 製造業者かその代理店に確認のこと。
(Taken from the Nokia 6300 Cell Phone User's Guide 2008,
kindly sent in by independent forensic engineer Dr Antony Anderson,
antony.anderson@onyxnet.co.uk.
同様の警告は、全ての製造業者によって全てのモデルに付けられている、
あるいはそうされているべきであることに気付くことが重要である
―― 上で出ている Nokia 6300 からの RF 送信は、
他の携帯電話よりも干渉を引き起こす能力が高いわけではない。)
NHTSA Identification Number: 06E-100
Date of Notification: 12-29-06
Model or Size Designation: Gear Shift
Identification of Component: Arens AS Tronic
Number of Components Recalled: 2,197
欠陥の概要：
Mfg. Campaign No. N/A - Electronic Gear Shift.
DOM: N/A.
運送バスに設置された電子式ギアシフタ、
部品番号 0501 214 599、及び 0501 212 979。
シフタ・タッチパッドの近くに置かれた携帯電話が、着信時に、
表示を「R」 (リバース) から「D」に切り替えさせ得る。
無線干渉は意図しないシフトも引き起こし得る。
これは車両を意図しない方向に動かし、衝突を引き起こせるであろう。
警告ラベルの追加と、シフトを防止するソフトウェア修正による是正。
(Taken from a recall notice issued by the USA's National Highway Traffic Administration Authority (NHTSA), kindly supplied by Clarence Ditlow, Executive Director, Center for Auto Safety, 1825 Connecticut Ave NW, Washington DC 20009, www.autosafety.org, in December 2008.)
SAFETY ALERT NO. 124、 Mines Inspectorate, Safety and Health, Brisbane 発行。
ビジョン: 「我々の産業から安全衛生上のインシデントをなくす」
2台の遠隔制御送信機でのインシデント
鉱山の種類： 全ての地下鉱山
インシデント：
双方が携帯形遠隔制御送信機を用いてオペレータによって制御される
2台の採掘機(連続採掘機)を用いて、2本の地下道路が造られていた。
それぞれの連続採掘機遠隔制御装置は、
それらの2つのユニット間の干渉を防ぐために異なる周波数で運用されていた。
午後のシフトで作業を素早く再開できるように、 昼のシフトでBトンネルの採掘機が交差点に戻された時、 2本のトンネル (AとB) のあいだには 10〜12m の石炭層が残されていた。
午後のシフトが始まる時、Aトンネルの遠隔制御送信機が 誤ってBトンネルの採掘機の方に持っていかれた。 オペレータがBトンネルの採掘機を始動させようとした時、 その機械は始動準備サイクルを開始しなかったが、 Aトンネルの連続採掘機が始動サイクルを開始したのを Aトンネルのオペレータが目撃した。 オペレータはパネル副主任に警告し、彼は追加の試験を行って BトンネルからAトンネルの採掘機を始動できることを見出した。
機器： 2台の連続採掘機と、それぞれの携帯形遠隔制御送信機が関係する。 その遠隔制御送信機は、それぞれの連続採掘機と一致する、 別々の色に塗られていた。
ハザード： 機器の制御されない動作。
原因： 遠隔制御送信機が誤った採掘機の方に間違って持っていかれ、 他方の機械の始動準備サイクルを うっかりと開始させることを防止するための管理が不充分であった。
コメント： そのインシデントを安定して再現させることはできなかったものの、 調査は無線波が 12m までの厚さの石炭層を通して伝搬できることを証明した。 従って、地下の遠隔制御システムを隔離するその距離は、 ユニット間の干渉を防ぐ唯一の制御手段として当てにできるものではない。 大地をある程度の距離貫通できる信号以外に、 ケーブル、配管、あるいは金属の天盤支持構造を通して 信号が結合する可能性は常にある。
勧告： このハザードは認識されなければならず、 大地を通した、あるいは当初は長距離と思われる距離を超えての、 誤った送信機の使用による、 機械の意図しない遠隔制御操作の可能性は、 炭鉱の安全衛生管理システムの開発の中で、 そして鉱山で用いられるリスク管理プラクティスと手続きの中で 考慮されなければならない。
(Kindly sent in by Chris Zombolas of EMC Technologies Pty Ltd,
www.emctech.com.au,
8th January 2009,
http://www.nrm.qld.gov.au/mines/inspectorate/safety_alerts.html.
このバナナの皮の話題は、
鉱山業界が、少なくとも Queensland においては、
無線制御装置が誤った機械を動かすのを防ぐために
大地によるシールドに頼っているということである
―― だが、この事例では、
12m の (導電性の！) 石炭でさえも充分な減衰を与えなかった。
誰がこれを予測するだろうか？)
Holzkirchen には、Radio Free Europe の主送信所の１つがあった。 送信は1951年に開始され、 東ヨーロッパの人々に西ヨーロッパのニュースを提供した。 その送信機は 250kW の出力を持ち、1980年台に、 Oberlaindern の近くへの Tornado 航空機の墜落を引き起こした。 送信は共産圏の凋落の後で低減され、送信機は2004年に解体された。 UK Tornados は、全く同一の設計と組み立てにも関わらず、 飛行中に避けるべき、そのような送信機からの高電磁界強度の地域を示す地図を 操縦士が支給されていたため、そのような干渉に影響されたことはない。
(From a presentation by Professor Nigel Carter, at the EMCIA meeting, held at the EEF in London on the 17 December 2008. Some of the information above is taken from http://en.wikipedia.org/wiki/Holzkirchen)
これは、EMC+Compliance Journal に掲載された記事を T. Sato が翻訳したものです。 この翻訳については、原著者らはいかなる責任も持ちません。 これについての意見、質問などは VEF00200@nifty.com (T.Sato) 宛にお送り下さい。
Last update: 2009-05-28