[ Home > 電気製品の EMC／安全適合性 > 用語 ]
絶縁物のトラッキングの起こしにくさを示す値としては、 比較トラッキング指数 (comparative tracking index; CTI) が用いられることが多い。 この値は、絶縁物表面に電圧を印加した状態で 所定の試験液 (通常は塩化アンモニウム 0.1% 水溶液) を滴下させて どの電圧までであればトラッキング破壊を生じないかを調べることによって 判定するものであり、その値が大きければトラッキングを起こしにくいことになる。
材料の CTI の程度を示すために、次のような PLC (performance level category) による分類が用いられることがある：
| PLC | CTI |
|---|---|
| 0 | 600 ≦ CTI |
| 1 | 400 ≦ CTI ＜ 600 |
| 2 | 250 ≦ CTI ＜ 400 |
| 3 | 175 ≦ CTI ＜ 250 |
| 4 | 100 ≦ CTI ＜ 175 |
| 5 | CTI ＜ 100 |
また、絶縁物の耐トラッキング性は絶縁物表面での絶縁の達成のために必要となる 沿面距離に影響するが、 規格では CTI の値そのものではなく 次のような「材料グループ」を用いて規定されることが多い：
| 材料グループ | CTI |
|---|---|
| I | 600 ≦ CTI |
| II | 400 ≦ CTI ＜ 600 |
| IIIa | 175 ≦ CTI ＜ 400 |
| IIIb | 100 ≦ CTI ＜ 175 |
by Tom Sato, 2001-08-26, 2003-03-26