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翻訳: T.Sato
上で参照した最初の論文で、Martin Williams は EMC 規則に関して 「CPA の目的での安全条項となる言及はない」と記している。 これを、これらの規則が 安全要求を含んでいないことを意味していると誤解すべきではない。 Regulations 5 (5) (b) は、EMC 指令の暗黙の安全要求 ――Article 4、及び Annex III の、 機器が「…… 意図した通りの動作を可能とするように構成されていなければならない」、 「…… 装置の動作が意図されている通常の電磁環境下において ……」という―― を明らかにしている。 不適切な EMC 性能によって発生させられた機器の誤動作は、 それに危険を生じるリスクを持たせる。 このリスクの程度は、誤動作の確率や結果とともに、 その機器が意図された機能を遂行することが期待されるであろう電磁環境、 そしてその機器のイミュニティ性能の特性 (脚注 A) に依存する。
これは、国際的なレベルで安全工学専門家の注意を集めている、 厄介な「EMC と機能的安全性」問題である。 これは、HSE と Institute of Electrical Engineers が関係する 現在のイニシアチブによって説明されている [1]。 関連する重要な勧告や規格が、IEC によって作成されている。 これは、IEC 1000-1-2 「電気、及び電子機器の機能的安全性の達成のための方法」、 及び IEC 1508 「機能的安全性： 安全関連システム」を含む。 これら双方は国家機関によるレビューの段階に到達しており、 共に EMC と機能的安全性の管理のライフサイクル・フレームワークを与える。
上で参照した２番目の論文で、Dave Holland は、 執行機関、製造業者、供給者、そしてユーザーなどが遭遇する 技術的な、及び法的な困難を要約している。 これらの困難さは、たとえ強制措置のリスクがあるとしても、 それは規制への適合の達成のための見掛け上の注意を与える必要だけがある程度に小さい という態度によって悪化させられている [2]。 この態度は、民生品よりも、職場で使用する機器の 製造業者、供給者、そしてユーザーのあいだで、より優勢であるかも知れない。
強力な製造業者団体のメンバーの一部は、 個々の執行当局が１つの共通の障害 ――資源の深刻な不足―― に直面していることを認識しており、 執行官の注意に対してあまり留意しないかも知れない。 これは、執行の努力が、民生品 ――例えばパーソナル・コンピュータ―― のそれほど強力でない製造業者に向けられる結果になるかも知れない。 LACOTS が「Trading Standards Authorities が EMC 指令の元において全ての電磁環境適合性問題に対する責任を持つとしても、 それらの主要な関心は、消費者に売られ、配布され、あるいは供給される 電気的アイテムに向けられるであろう」と言ったように [3]。
参考文献 [3] は現在の執行当局の活動を議論しており、 これは EMC 規則の現場への強制に関連した問題の優れたケース・スタディを与えている (脚注 B)。 Aberdeen から London、Norfolk から Manchester に至る 11個の地方当局が、 いずれの当局単独の資源をも拡大し得る活動に関係した。 LACOTS や DTI (これも強制力を持つ) が重要な役割を演じないとしても、 この問題への協調アプローチは最も費用効果の良いものとなろう。
これは、EMC+Compliance Journal に掲載された記事を、 その許諾を得て T. Sato が翻訳したものです。 この翻訳については、原著者らはいかなる責任も持ちません。 これについての意見、質問などは VEF00200@nifty.com (T.Sato) 宛にお送り下さい。
Last update: 2001-12-15