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TkTapeTool ― GNU tar の単純なフロントエンド

既に遥かに高度なバックアップ・ツールが存在していますが、 この程度の単純なものの方が使いやすい場合もあるかも知れません。

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各部の機能

メイン・ウィンドウ

「リスト...」ボタン

アーカイブ上のファイルのリストを読み取り、 それを別のウィンドウに表示します。 このリスト上で１つ以上のファイルを選択した後に 「選択したファイルの読み取り」を選ぶことにより、 アーカイブから指定したファイルのみを読み取ることができます。

「読み取り」メニュー

このメニューには以下の項目が含まれています。

「選択したファイルの読み取り」

アーカイブから、「リスト...」によって表示される ファイルのリスト上で選択されているファイルを読み取ります。 相対パスのファイル名は「ベース・ディレクトリ」 で指定されたディレクトリを基準として扱われます。

「全テープの読み取り」

アーカイブに含まれている全てのファイルを読み取ります。 相対パスのファイル名は「ベース・ディレクトリ」 で指定されたディレクトリを基準として扱われます。

「書き込み」ボタン

「書き込むべきファイルやディレクトリ」 で指定されたファイルやディレクトリの内容をアーカイブへ書き込みます。 相対パスのファイル名は「ベース・ディレクトリ」 で指定されたディレクトリを基準として扱われます。 絶対パスのファイル名の先頭が「ベース・ディレクトリ」 に一致する場合には、その先頭部分は取り除かれます。

「テープ」メニュー

このメニューには、通常は「オフライン」、 「巻き戻し」、「巻き直し」が含まれています。 ただし、バックアップ先のデバイスとして フロッピー・ディスクが指定されている場合には、 それらの代わりに「フロッピーのフォーマット」 が含まれた状態となります。

「プロパティ...」ボタン

バックアップ先のデバイスやパラメータの指定を行なうための Property パネルを開きます。

「ベース・ディレクトリ」

ファイルの指定の基準となるディレクトリを設定します。

「書き込むべきファイルやディレクトリ」

アーカイブへ書き込むためのファイルやディレクトリを指定します。 このファイル名やディレクトリ名は、「ベース・ディレクトリ」 で指定されたディレクトリを基準として扱われます。

Property パネル

「デバイス」メニュー

バックアップ先のデバイスを選択します。 ここには、テープやフロッピーに対応するデバイス (/dev/st0、/dev/rmt/0、/dev/fd0 など) で、 そのユーザーがアクセスすることのできるものが含められます。 ここで「その他」を選択すると、 任意のデバイスやファイルを指定できるようになります。 また、「リモート...」を選択すると、 リモートのホスト名、ユーザー名、 及びデバイス名を指定するためのパネルが開かれます。

「閉じる」ボタン

Property パネルを閉じます。

「設定の保存」ボタン

Property パネル上での設定の内容を ホーム・ディレクトリの .tktapetoolrc ファイルに保存します。 これは、このプログラムを次に起動した場合の初期値となります。

「デフォルトの設定に戻す」ボタン

Property パネル上での設定を、デフォルトの値に戻します。

オプション

「読み取りに際して既存のファイルを上書きしない」

アーカイブ上のファイルと同じ名前のファイルが既に存在している場合に、 そのファイルの読み取りを行なわないようにします。

「既存のファイルに上書きする前に古いものを削除する」

アーカイブ上のファイルと同じ名前のファイルが既に存在している場合に、 そのファイルを削除した後に読み取りを行なうようにします。 読み取りを行ないたいファイルと同名のファイルがディスク上に存在しており、 それが書き込み禁止となっている場合には、 これを指定することが必要となるでしょう。

「アーカイブ中のゼロのブロックを無視する」

アーカイブがファイル・エントリのあいだに ゼロのブロックを含んでいる場合にも、アーカイブ全体を読むようにします。 これは普通はアーカイブの終了を示しているため、 通常はそこでアーカイブの読み込みを終了します。 損傷を受けている、あるいはいくつかのアーカイブを連結して作られた アーカイブを読むためにはこれを指定することが必要となるかも知れません。

「全ての保護情報を抽出する」

読み取りを行なったファイルの保護情報を アーカイブ中に記録されていたものと完全に同一に設定します。

「フォーマット」

作成するアーカイブのフォーマットを、 GNU tar の標準のフォーマット、POSIX 適合のフォーマット、 及び古い V7 フォーマットのいずれかに設定します。

「シンボリック・リンク先のファイルをバックアップする」

バックアップしようとするファイルがシンボリック・リンクである場合に、 リンク先のファイルをバックアップするようにします。

「他のファイル・システムのファイルをバックアップしない」

バックアップを指定されたディレクトリと 別のファイル・システムの内容をバックアップしないようにします。

「圧縮」

アーカイブを圧縮するかどうかを選択します。 圧縮には、compress、及び gzip を用いることができます。

「マルチ・ボリューム・アーカイブ」

アーカイブが1本のメディアに納まらない場合に、 複数のメディアに分割するようにします。 これは、GNU tar フォーマット以外のフォーマットが選択されている場合や 圧縮が指示されている場合には受け付けられないかも知れません。

「処理に際してファイルのリストを表示する」

アーカイブの書き込みや読み取りに際して ファイルのリストを表示するようにします。