[ Home > 電気製品の EMC/安全適合性 > EMC+Compliance Journal より ]
翻訳: T.Sato
Fig 1: GTEM セルの構造図 |
1GHz 以上の EMC 適合性試験のための
GTEM セルの使用の可能性を調査するためのプロジェクトが、
この作業は、2001年 10月から 2002年 12月までのあいだ、
UK GTEM ユーザー・グループからの入力とともに、
NPL と YES によって 協同で行なわれた。
このプロジェクトの目標は、
EMC 試験での GTEM セルの使用における測定の不確かさの定量化と低減によって
UK の産業界を支援することであった。
GTEM セルの使用と測定の不確かさに関するベスト・プラクティス・ガイドが書かれ、
2003年 4月に入手可能となった。
Fig 2: YES オープン・サイトでの 6GHz までの測定 |
いずれも YES が設計して作成した
1つのエミッション用模擬 EUT (3つの異なった放射モードを持つ) と
1つのイミュニティ用模擬 EUTを調査する時間しかなかったので、
このプロジェクトはその応用の一部をカバーしただけである。
図は、NPL の 1750 GTEM セルと YES の 1100 GTEM セルでの
4.2GHz までのエミッション用模擬 EUT のエミッション測定を示す。
このイミュニティ用模擬 EUT は、感受性レベルを監視する電気/光センサを含む。
NPL と YES の結果は良く一致しており、その EUT の性能が
GTEM の金属エンクロージャ内にあることによって顕著に影響されなかったことを示す。
Fig 3: 模擬 EUT のエミッション測定のための3つの方向 |
Fig. 4a: スロット、及びギャップ・モードの模擬 EUT に対する NPL と YES の GTEM での 2GHz までの測定結果 |
Fig. 4a: スロット、及びギャップ・モードの模擬 EUT に対する NPL と YES の GTEM での 1〜4.2GHz の測定結果 |
UK GTEM ユーザー・グループのメンバーを多く含む 36人の出席者を集めたワークショップが
9月 25日に開かれた。
一部のセルを規定外とし得る縦フィールドの抑制のために
NPL で行なわれた作業に関するプレゼンテーションがあった。
この不要なモードは、セルの床に小面積のフェライト・タイルを置き、
かつ/もしくはセルの終端を改善することによって低減できる2。
測定結果が示され、それは EMC Zurich で発表された論文に要約された3。
一般的な結論は、GTEM セルでの
ケーブルを持たない製品の放射エミッション試験の総合的な不確かさ ――±5dB 前後―― は
他の種類の試験設備 ――CISPR の標準である 10m オープン・サイト―― と
極端に違わないというものであった。
このセルは、基本的には高い周波数まで使用可能である。
異なった寸法の、電源やデータのケーブルが接続された EUT の使用の可能性の調査のために、
さらに多くの作業が必要である。
GTEM セルのユーザーの必要性を述べた GTEM ユーザー・グループとの2回の会合が持たれ、
彼らは測定を繰り返した一人のメンバーに助けられた。
これらの結果は NPL と YES の結果に含まれており、これらの結果に信用を加えているが、
周波数によっては 10dB に達する広がりも珍しくないことを示している。
これは、EMC+Compliance Journal に掲載された記事を、 その許諾を得て T. Sato が翻訳したものです。 この翻訳については、原著者らはいかなる責任も持ちません。 これについての意見、質問などは VEF00200@nifty.com (T.Sato) 宛にお送り下さい。
Last update: 2003-08-10